~古民家・定年・集いの場~「やたいさんのコテツの部屋」

◆10年程前「私の夢:集いの場をどう作るか」というブログを行っていました。夢は達成されていませんが、これまで行ってきたことや、今後の取り組みなどを、時事的なものと絡めて記していきます。コ(古民家)テ(定年)ツ(集いの場)がキーワード。

◇Antena Books&Cafe ココシバ(川口市)

f:id:tannpopo-yatai:20201221184527j:plain


◆「ココシバ」は京浜東北線の蕨の駅から徒歩10分の商店街にある、ブックカフェである。スローマーケットやっている吉松夫妻と、本屋をやりたい小倉美保さんが出会って、「皆で色々やれる場所を作ろう!」という所から始まった。

◆背景には、現在50回になるハンドメイドスローマーケットがある。ガレージや広場を使って開催されていたスローマーケットの打ち上げで、「こんなことを習いたい」「こんな展示をしたい」「この本の著者に会いたい」「私の得意な事を教えたい」等などの話が盛り上がる。「私達で自由に使える場所が欲しいね~」ということになり、場所とお金をどうしようかということになる。

◆資金はクラウドファンディング、リアルファンディング、商工会の補助金、日本政策金融公庫、少しの自己資金等・・利用できるものは何でも調べて取り組んだ。

運営自体は、フェイスブックグループを利用しアナウンス、この場を利用したい人が、水曜日のミーティングに参加することで色々なイベントは決まっていく。本の売上と喫茶(地元産のパンとウィンナーのホットドッグ、クラフトビール)と場所貸し代が収入源。

◆そこでだされた企画は、クルド手芸教室・クルド寺子屋クルドの方が多く蕨には住んでいるとのこと)、落語会、映画上映会、アート作品展示、演奏会、ハンドメイドスローマーケット、料理会、出版記念イベント、著者トークショー、読書会、本の交換会、各種ワークショップ等。ここの会員は、店当番のような形で係わってもらう事や、大きなイベントの手にもなっている。関わっている人全てがサービスを提供し、合わせて利用している形だ。

◆置いてある本も個人の小さな出版社が多く、一般の本屋では見られない本が多いため、コアなファンが多く訪ねてくる。閉ざされたコミュニティではなく、地域に開かれた勉強会や、就労継続支援B型の本屋さん「ててたりと」と交換本棚等も行っている。自然と地縁でもけつえんでもない、ゆるい共生社会がここにはある。

◆運営に当たって日夜考えている事は、①人が店のために働くための仕掛け(これは店に来ると自然に関わりたくなるような魅力ということ)②win-winであること ③地域の特性の生かし方vs店の個性の出し方(商店街の一角に店があり、市民活動から始まったとはいえ後発組)④「相手より先に」「相手より余計に」(詳しい説明はなかったが、「相手」は「お客」に置き換えても、「ライバル店」に置き換えても通りそう)⑤「端」は絶対に切り捨てない(元々ニッチな所をついてきている感があり)⑥関心のど真ん中ではなく、隣接エリアにこだわる(⑤に同じか)⑦必ず開ける(小倉美穂さんの気力を感ずる言葉!)⑧ちゃんとやらない、いやなことはやらない(これまで日本が切り捨ててきたことに陽を当てている~)

◆本の交換会やツリーの飾りの交換会等、直ぐにでも取り入れられそうなアイデアも一杯だった。またゆっくり、お客として訪れ、クラフトビールも是非味わいたい。