◆ねむの木学園訪問
先週の12月13日、仕事で静岡県掛川市にあるねむの木学園を訪れた。
ねむの木学園は、宮城まりこさんが45年ほど前に始めた肢体不自由児の施設として有名である。
現在は成人の身体障害者療護施設も併設され、児童施設といっても多くの子供は加齢児といって、
20歳を過ぎた成人に達している。
来年の4月、法律が変わり、今の施設が児童の施設から成人障害者の施設(障害者自立支援法の
施設入所支援と生活介護事業)に移り変わるのである。
宮城まりこさんは女優であり、舞台芸術なども手がけている人だ。
彼女が作ったねむの木学園は、その施設の細かな所まで、細やかな感性が息づいている。
先ず建物の色使いが素晴らしい。
高い天井の建物、窓から見える庭には、様々な花や木々が輝いている。
そして何より、子ども達の描いた作品が、とても大事に生かされ、飾られている。
近くには、どんぐりの建物をイメージしたねむのき学園の美術館と、和風建築の吉行淳之介
記念館が作られ、地域一帯をねむのき村として形作られている。
宮城まりこさんが目指したひとつの理想郷がそこにはあった。
障害者福祉では、施設からの地域移行が課題であるが、ねむの木学園における地域移行とは、
・・・ひとつの理想郷を作り上げた宮城さんにとって、痛ましい課題かもしれない。