~古民家・定年・集いの場~「やたいさんのコテツの部屋」

◆10年程前「私の夢:集いの場をどう作るか」というブログを行っていました。夢は達成されていませんが、これまで行ってきたことや、今後の取り組みなどを、時事的なものと絡めて記していきます。コ(古民家)テ(定年)ツ(集いの場)がキーワード。

◇「芝の家」

WAC(長寿社会文化協会)のガイドブックなどでも度々紹介されていた、港区の「芝の家」を
見学してきた。

浜松町から20分、地図を頼りにビル街を抜けると、昔ながらの街並みが残る一角に「芝の家」は
あった。
外からで看板や広報誌等を除いていると、ガラッと窓が開き、「こんにちは!どうぞ、お入り下さい」
と声をかけられた。
入ると、スタッフらしき女性が「いらっしゃい!スタッフの○○です。どちらからですか?」と
元気良く挨拶してくださり、思わず私も自己紹介。
「芝の家の説明をいたいしましょうか」と、始めて来た人に対しての心遣いが、とても嬉しい。

「芝の家」は港区との共同事業「昭和の地域力再発見事業」の拠点でもある。
子供、大人、お年寄り、住民、在勤、在学者等、誰でも自由に出入りできる場を、慶應義塾大学
との協同で運営している。

この場のタイプは「地域の縁側」や「茶の間」タイプの単独型の集いの場である。
地域向けの「コミュニティ喫茶」の日と、子供向けの「駄菓子と昔遊び」の日とが半々くらいで、
月2回ほどはイベントを行っているようだ。
2月は17日に「アロマテラピー・ハンドマッサージ」と26日に「レコードコンサート」が
企画されている。

当日も、私が居た1時間ほどの間に、色々な人の出入りがあった。
すぐ近くの食堂で働いている若者が、お昼休みに来て、70歳位と思われるおじいさんと話をしている。、
まだ2歳前の子供連れの親子が二組み。子供たちは我が家とばかりに遊び、そこに、外国人の女性が、
お母さんに英会話を教えている。
ボランティアとして関わっていたOBが、大学生のスタッフと身内の相談などをしている。

訪ねて来た人一人ひとりが、その人らしく過ごせる場を目指している。また、そこにいる人と人と
の関わりの中から生まれてくる関係性を作れる場等を目指しているという。
まさに、「芝の家」が目指すその姿が、私のいた一時間程の間に展開されていたように思った。

帰り際、思いがけず「芝の家」の主宰者でもある慶應義塾大学の坂倉先生とも会うことができ、
少し話ができたことも良かった。

やはり、「百聞は一見にしかず」とはよく言ったもので、雰囲気やスタッフの言動等までは、
そこに足を運ばなければ分からないものだと、改めて思った。