~古民家・定年・集いの場~「やたいさんのコテツの部屋」

◆10年程前「私の夢:集いの場をどう作るか」というブログを行っていました。夢は達成されていませんが、これまで行ってきたことや、今後の取り組みなどを、時事的なものと絡めて記していきます。コ(古民家)テ(定年)ツ(集いの場)がキーワード。

◆私にできること、棚卸し

◆先週の県民活動センター「コミュニティカフェ開設講座」の見学先で「私にできること、棚卸し」というシートをもらった。実際には、11月中旬からのコロナの感染拡大(第三波)の影響で、幸茶店(こうさてん)での昼食が無くなってしまい、説明がなかった。(多分今日、昆布山さんから補足があると思う)

◆「棚卸し」とは、今後のプロジェクトやチャレンジに向けて、自分自身の振り返りを行い、これまで取り組んできたことや、自分のストレングス、足りない部分、今後必要な社会資源等を立ち止まって考える事だと理解している。

◆このシートを紹介すると・・

①戦争体験は?→「ある。」「聞いて育っている」というチェックがある。

ソーシャルメディアの、使用状況・可能かどうか?

③これまでやって来た仕事や経験(絵、音楽、スポーツ、手芸、動物、旅行等も含むのが面白い)

④幸茶店で求めているボランティア。できそうなことは?

 この欄には、各事業における、求めている人材像が具体的に書かれている。

・わいわい交流会→調理、受付、進行、話し相手、片付け、事務など

・くるくる広場→品出し、ディスプレイ、店番、片付けなど

・車の運転→昼食会、通院、買い物等の送迎(研修あり)、付添、介助

寺子屋→小学生の学習支援(話し相手を含む)

聞き書き→お年寄りの話を聞いて、そのまま書く(研修あり)

コミュニティカフェ→掃除、イベント企画、調理、庶務、話し相手、花の世話など

・広報→チラシ・ポスター作製、配布、ホームぺージ・ブログ・インスタグラム等

・暮らし支え合い→家事、大工仕事、庭仕事、見守り、介助、その他

◆このシートが、幸茶店で行っている、スタッフの仕事の具体的な中身になっているのが面白い。私も「リルの家」版を作ろうと思う。

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◇「ピノッキオ」(東京都北区)

社会福祉士会の仲間が8月に新たに開設した子どもの広場「ピノッキオ」を見学をしてきた。この「ピノッキオ」を開設したのは川名節子さん。社会福祉士の仲間で医師の資格もある変わり種でもある。一昨年までは大学で、里親等を研究テーマに児童福祉論を教えていた。

◆都営住宅の1階の元中華料理屋だった空き店舗を改修してできた「ピノッキオ」は、手作り感あふれる、木調と色合いで、ちょっとした所に工夫や温かみが溢れていた。ピノッキオのキャラクターも、友人のイラストレーターが描いてくれたとのことで、とてもよいシンボルになって好感が持てる。これは、不動産屋との縁、アーティストでもあるリフォーム業者との縁、多くの協力者や地元の人達との縁に恵まれたからとのこと。「大学では決して学ぶことのできない、地域住民から多くの事を学ばされる毎日を送っている」という言葉には、充実感が満ち溢れてた。

◆現在行っている事業は、①子ども食堂 ②学習支援 ③子育てカフェ ④社会福祉士の資格を生かしてのワンストップ型のよろず相談等。開設後の初めてのイベントは子ども食堂で、月2回火曜日の夕方に行っている。定員は子ども20名、大人10名で、コロナ禍の中開催がストップしているところも多い中、工夫しながら順調に人は集まっているようだ。30名を超えるようになって、月2回を4回に増やし分散型へ切り替え中とのこと。この都営住宅のある地域は、子どもの社会資源である、小学校、学童クラブ、特別支援学校や療育医療センター等が多くある。また、ご多分に漏れず、高齢化が進み、単身の要支援・要介護高齢者からのニーズも多く寄せられているようだ。

◆学習支援に関しては、外国籍の子どもたちや親に対する支援が増えてきているとのこと。引きこもりの相談も出ているようで、場所ができたことで、日々ちょっとした相談が入るようだ。逆に利用者の親が、川名さんにアドバイスをしてくれることも多く感謝しているとのこと。

◆子育てカフェは、赤ちゃんから5歳までの親子が自由に時間を過ごせる場。スタッフも子連れで、他の子も見ながら、和気あいあいと働いている。少し早めに訪ねたので、まだ子供たちが4人、まだ背中に赤ちゃんを負ぶって働くスタッフが2人と賑やかな場面を見れたことも、様子が垣間見れた。

◆課題は何といっても運営資金であろう。収益事業は、よろず相談の1回1000円位。子ども食堂は大人300円を取るが、3000円では食材費のみでも赤字であろう。多くの縁に恵まれ、持ち出しは最低限でここに辿り着けたとの事だが、運営経費の家賃、光熱水費だけでもかなりかかる。補助金クラウドファンディングに取り組んでいく予定のようだが、運営の基礎固めは、走りながら固めていくことになる。

◆「ピノッキオ」から学ぶこと。多くの縁や協力者の力は後押しとして必要な力。継続性のある収益事業は、いくつかないと運営や気持ちが行き詰まる。手作り感のある場所は気持ちが休まる。

 

◇「幸茶店(こうさてん)」(旧吹上町:鴻巣市)

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◆「幸茶店(こうさてん)」は9年ほど前にできた、旧吹上町の1000人程の団地の一角にあるコミュニティカフェだ。隣にはもともとサービス付高齢者住宅を障害者のケアホームや保育所、障害と高齢のデイサービス等になっている吹上富士見共生プラザ「風の街こうのす」があり、コミュニティカフェとしての立地は良い所だ。

◆当初10時30分集合で、開設者の打越紀子さんに説明を聞いた後、ここで会食をして、午後次のコミュニティカフェ音音(おとね)に移る予定であった。

しかし、前日に新型コロナ専門家会議が第3波への警鐘(主たる都道府県でステージ3)を鳴らしたこともあり、急遽会食は中止となり、13時からの見学となった。先ずは、ここまで来てくれた私達をねぎらい歓迎する、打越さんのウクレレの演奏で説明会は始まった。普段のイベントの雰囲気が伝わってくる。

◆ここは、打越さんの生協、まちづくり、子育て支援、町議員の経験等から生協のクラブルームという「たまり場」を経て、新たにこの店舗型住宅を購入した。「このような場所が欲しい~」とずっと話続けてきたことが、結果として夢を実現させることになったという。

◆それまでの活動から、コミュニティカフェ構想に賛同する仲間を集い、準備会とメンバー募集を行った。「この指とまれ」に対し約10名が参加してくれた。事業の形態として「ワーカーズコレクティブ」という形態をとった。これは、地域に暮らす人たちが生活者の視点から、地域に必要な「もの」や「サービス」を市民事業として事業化し、自分たちで出資し、経営し、労働を担う雇われない働き方の組織であるという。

◆基本理念としては、①ワーカーズコレクティブは、自立、自由、民主主義、公正、平和の理念に基礎を置く。②お互いさまの助け合いの気持ちと、相手を尊重する正直な態度を大切にする。

◆原則として、①仕事を起こし、良い仕事をはってんさせる。②自立、共同、連帯の文化を職場と地域に広げる。③職場と地域の自治力を高め、社会連帯経営を発展させる。④持続可能な経営を発展させる。⑤人と自然が共生する豊かな地域経済を作り出す。このワーカーズコレクティブ基本理念と原則は、賛同することが多いが、具体的にはどのような形になるのか、出資や賃金などの面ではどうなっているのか、もっと学ばなければと思う。

◆飲食サービス事業から開始し、子育て支援事業、交流促進事業、福祉事業等を展開してきた。現在の収入で一番多いのは福祉事業(障害者総合支援法と法外サービス)とのこと。他にも、わいわい夕食会(こども食堂)、くるくる広場、ぶくぶく交換会等の企画も盛り沢山である。北鴻巣に第二の幸茶店(こうさてん)の話も出ているらしい。

◆自分の目指すコミュニティカフェに近い形のコンセプトで参考になる内容であり、今後も教えを請いたい場所である。

 

 

◇「ハートフル・ポート②」 横浜市旭区

◆ハートフル・ポートの五味真紀さんが開業前にやったことは、①夢リストを100個書き出す。②事業計画を作ること。①は先週のブログでも述べているが、「夢」を言葉に表し、言い続けることで実現するということ。言葉には力があるのだ。

◆②はスティーブン・R・ゴビーの「7つの習慣」の二つ目「終わりを思い描く事から始める」にも通ずる、とても大事なことだ。つまり自分の行きたいところが決まっていなければ、どこに梯子を掛けたらよいか分からないということだ。目的地に行くルートは沢山あるかもしれない。しかし、どこへ行くのか目的地が決まらなければ、決してそこへは到達できないという事である。

◆確かに、目的の雲が分からず、異なる雲に階段を掛けたとしたら、目的の雲とは異なる場所へ行ってしまうだろう。目的地は具体的ならより具体的な方が良いに決まっている。この夢計画を一枚の白紙に落としていく。真ん中に円を描き自分の夢=事業名を書き出す。その事業に関するキーワードややりたいことを書き出す。これはマインドマップの手法でもある。

◆面白いことは、そこから線でつながりそうな社会資源や関係者(キーパーソン)を記入していく。既につながりがある人(団体)は太く、やや繋がりがある人(団体)は細線で、今後期待したい人(団体)は点線でと言った具合。これを書き込んでいく事で、今後自分を支えてくれるエコマップにもなる。また、自分のこれからアクションを起こすターゲットも見えてくるはずだ。

◆このような事を踏まえて、具体的な計画を箇条書きに落としていく。①事業名 ②地域(社会)の現状・課題 ③事業の目的・目指す物 ④活動場所 ⑤事業内容 ⑥事業効果 ⑦運営方法(法人?個人事業?任意団体?)誰と? ⑧収支計画(収入/支出は/人件費はどうするの?) ⑨スケジュール(設立までの準備)

◆これは、次回までの宿題となった。

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◆「花の森こども園」は認定こども園へ

◆花の森こども園は、「自由と友愛の幸福感を持つ人となる土台を育む」事を目標とする自然保育の幼稚園である。今から1年ほど前に葭田あきこさん代表のお母さんたちが手探りで作り上げてきた。皆野町の美の山の麓のムクゲ自然公園内にある、自然豊かな環境に恵まれた中にある。

こども園は、今の日本の保育や教育のアンチテーゼとして存在している。市内の幼稚園の、教育重視への方向転換に反対した保護者が、それでは自分たちで理想の幼稚園を作ってしまおうということで、なんと4か月で始めてしまったのだ。このロケーションも後押しし、自ずと今の保育方針が固まっていく。

◆先ずは、自然の中で生きる命を大事にした保育。自然に産み落とされたチャボの卵を子供が見つける。いきもの係が山羊小屋やチャボ小屋の糞や藁の掃除をする。ムクゲ記念公園全体をフィールドとし、ポシェットの宝物袋にドングリや虫等が、散歩帰りのお土産となる。東日本大震災による福島第一原発事故以前は、シイタケ・シメジ等の山からの贈り物もみんなで育てて食べていた。チャボがトンビに襲われた時も、一人の子が「みんなでお腹の中に入れてあげてくようしよう」と提案、みんなも賛成し、急遽地元の人に捌いてもらい、文字通り命をいただくことになった。

◆大事にしているのが、子どもの主体性を尊重した保育。人数も22人という規模だから言えることかもしれないが、こども園では一人ひとりのペース、判断を何よりも優先する。職員は指示や手を出すことをできるだけしないで、見守ることに徹する。喧嘩が起きても、大人の判断で介入しない。「どうしてこんなことになっちゃったの?」双方の言い分を引き出せるような支援に徹する。昼食も全体で一緒に取ることはなく、子ども一人ひとりのペースで準備し片付ける。子どもは大人が適切に関わることで、本来自ずと成長する力がある。嫌いなこと苦手なものを矯正しない保育。顧みれば、大人の都合でいかに子どもを枠にはめようとしているか。

◆このような環境と保育方針なので、他の幼稚園で受け入れしてもらえなかった子供でも、少しずつ園の仲間になじんでいく。葭田さんの視点は、子どもの時期にのびのびと成長する機会が不足していた、引きこもりや不登校の子にもおよぶ。ムクゲ公園内のも一つの場所「かなりや」、吉田町の空き家で始めた「ゆいっこ」は若者と多世代交流や就労支援を行っている。こども食堂のはしりの学び合いの場「寺子屋」も行っている。家と社会(学校)以外のサードスペースとしての集いの場でもある。

◆探検隊でも何回か訪れている花の森こども園。地域の中での共生の場の必要性を考えている私としては、葭田さんの考えにいたく共感している。花の森こども園は、自分たちの園舎を新しく建て、県の認可基準を満たした認定こども園(地方裁量型)として旧吉田町に場所を移して自立していく事を決めた。今後も、是非関わりを続けていきたいと思う。

NPO法人花の森こども園 | 埼玉県 秩父 皆野町 森のようちえん 花の森こども園 イベント予定や活動記録をご紹介しています

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◆生物季節観測を見直しのニュース・・

◆昨日の朝日新聞の隅に、「令和3年1月より生物季節観測を見直す」という記事があった。生物季節観測とは、身近な動物や植物を観測から、季節の進み具合や長期的な気候の変動を把握するなども視野に入れた重要な観測だ。

◆観測の方法そのものは、ある意味原始的な方法で、観測者(気象庁職員)が実際に眼で見て、動植物の現象を確認した日を記録する。観測項目は2020年10月現在、植物34種(桜や梅の開花など)動物23種(アブラゼミやウグイスの初鳴きなど)となっている。

◆その背景には、昨今の気象変動が安定しない事や、科学的な観測が格段に進んだことや、人件費が膨大にかかる事などらしい。私達はニュースの気象情報で季節を感じるのは勿論、実際の五感や身の回りにいる動植物から季節を感じることも多い。俳句の季語などは、日本人の季節感や感性の凝縮したもので、決して科学のデータのみだけで生活しているわけではない。

気象予報士の森田さんは訴える。「私は見直し自体を否定する者ではありませんが、異常も含め動植物の観測には意義がある。”動物季節観測完全廃止”はやりすぎだろうと考えています。せめて昆虫類や鳥類の観測は残すなどの配慮を、気象庁に再検討していただくようお願いしたいです。」全くの同感だ。

 

◆べてるまつり in 浦河 ≪11月14日(土) 締切り超間近≫

◆私の尊敬している大熊由紀子さんのメールマガジンからの転載です。

このブログでも紹介した、北海道浦河のべテルの家の情報です。ここでも、オンライン会議の開催となりました。全国どこからでも参加できますよ!

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◆◇べてるまつり in 浦河 11月14日(土) 締切り超間近◆

<https://bethel-net.jp/wp-content/uploads/2020/03/cover-ej1vWFLXNAFL2fxhZ6sLnTTFwW38S5hO.jpeg>

初の無観客オンライン開催!第28回 べてるまつり in 浦河

「世界の苦労を自分の苦労に~べてるな“3密”を通じた世界とのつながり~」

3密を避けるということはべてるの理念にもある「3度の飯よりミーティング」に

大きな影響を及ぼすものでした。

コロナ禍のなかでいかに商売をし、生活を続けるか、この数か月日々研究を続けてきました。

コロナの自粛生活のなかで、「自分はコロナに感染してるんじゃないか?」、

「自分がコロナを発生させた?」「暇疲れ…」という誤作動型のコロナ爆発も続出。

そこで大切にしたのが「べてるな“3密”」

「1.密な相談」

「2.密な確認」

「3.密なつながり」

社会的な距離(ソーシャルディスタンス)を保ちながらも、こ

の「べてるな“3密”」を大切にすることでなんとかやっているべてるな人びと。

今回は初の試みとして無観客のオンライン開催を行います。

せっかくのコロナ禍、コロナも「治すよりも“活かす”」、オンラインだからこそ世界の人とつながり、

世界のコロナの苦労をみんなと分かち合う実験的な1日を過ごしてみませんか?

ゲストによる講演や幻覚&妄想大会も行う予定です。

これまでべてるまつりに参加したくてもなかなか浦河まで来れなかった方も、

今年は画面越しに浦河の雰囲気を感じてもらえる機会になります!

日時:2020年11月14日(土) 10:00~16:00

参加費 :3000円

会場:無観客オンライン開催(ZOOM)

(参加申し込み後、開催直前にZoomウェビナーのURLをご案内します)

※オンラインのため浦河の会場・施設での観覧はできません。予めご了承ください。

定員:450名(先着順)

申込締切:2020年11月10日(火)17:00まで

○お申し込み(Petix)

<https://bethelmatsuri-2020.peatix.com/>

「べてる〔きことですから、締切りをすぎてもなんとかなるのではないかと。。

去年の「べてる祭り」の模様は、以下を。

☆幻聴フトローベリーサンデーなど賞品の数々

http://www.yuki-enishi.com/challenger-d/challenger-d119-1.pdf

☆幻覚&妄想大会

http://www.yuki-enishi.com/challenger-d/challenger-d119-2.pdf

表彰状

http://www.yuki-enishi.com/challenger-d/challenger-d119-3.pdf