◆生物季節観測を見直しのニュース・・
◆昨日の朝日新聞の隅に、「令和3年1月より生物季節観測を見直す」という記事があった。生物季節観測とは、身近な動物や植物を観測から、季節の進み具合や長期的な気候の変動を把握するなども視野に入れた重要な観測だ。
◆観測の方法そのものは、ある意味原始的な方法で、観測者(気象庁職員)が実際に眼で見て、動植物の現象を確認した日を記録する。観測項目は2020年10月現在、植物34種(桜や梅の開花など)動物23種(アブラゼミやウグイスの初鳴きなど)となっている。
◆その背景には、昨今の気象変動が安定しない事や、科学的な観測が格段に進んだことや、人件費が膨大にかかる事などらしい。私達はニュースの気象情報で季節を感じるのは勿論、実際の五感や身の回りにいる動植物から季節を感じることも多い。俳句の季語などは、日本人の季節感や感性の凝縮したもので、決して科学のデータのみだけで生活しているわけではない。
◆気象予報士の森田さんは訴える。「私は見直し自体を否定する者ではありませんが、異常も含め動植物の観測には意義がある。”動物季節観測完全廃止”はやりすぎだろうと考えています。せめて昆虫類や鳥類の観測は残すなどの配慮を、気象庁に再検討していただくようお願いしたいです。」全くの同感だ。