◆ALS患者の嘱託殺人・・安楽死を考える
「死」を考えることは「生」を考える事である。
人間は自分の「生」も「死」も選べない。
正確にいえば、自殺という死を選ぶことはできなくはない。
しかし、本来生物である人間としては死を選ぶという事は不自然であり、本人の意思と異なり、外因的な何らかの理由(原因)により殺されたとも考えられる。
また、癌などの病気で寿命を全うできない人もいるが、同じような軸上で考えられる。
「死」という現実に対して、「生きたい」というその人の心の叫びを見ることが大事と考えられる。
逆にいえば、「生きたい」という気持ちが無くなった時に、人間は死んだも同然になるのだろう。
難病のALSを患い、嘱託自殺を選択した彼女には、「生きたい」という気持ちは、もはや無かったのか?
呼吸器をまだつけていなかったとのことなので、進行がすすめば呼吸器をつけない選択=死も選ぶことはできたはずなのに。
ヘルパーのコーディネートや家族との関係に疲れてしまったのか・・
遺書のようなものは発表されていないので、心の真実は分からないままだ。
もし、自分がALSを患い、意識をもったまま全くコミュニケーションがとれない植物状態に移行したらと思うと・・どのような選択をするのだろうか?