~古民家・定年・集いの場~「やたいさんのコテツの部屋」

◆10年程前「私の夢:集いの場をどう作るか」というブログを行っていました。夢は達成されていませんが、これまで行ってきたことや、今後の取り組みなどを、時事的なものと絡めて記していきます。コ(古民家)テ(定年)ツ(集いの場)がキーワード。

◆柿田川の湧水

静岡県三島の妻の実家に、義母のお見舞いも兼ねて里帰り。
途中で、三島市の隣にある清水町の柿田川の湧水を見てきた。
ここは、我が娘の「いずみ」という名の由来になった、我が家にとっては大事な場所である。

柿田川の湧水群は、富士山の雪解け水が100年かけて湧き出している名勝地である。
水量は極めて多く、日量約100万トン。水温も一年を通して一定で約15℃、水質も大変よく、
厚生省(現厚生労働省)が発表したおいしい水の条件をすべてクリアしている。

しかしこの名勝地も、かつては工場の汚水が垂れ流され、ヘドロで汚れきっていた時代があった。
たまたま、この場所で活動を続けてきた漆原さんという人に話を聞くことができ、初めて知ることができた。

地元住民で組織された「柿田川湧水保全の会」による定期的な清掃活動や、「柿田川みどりのトラスト」
によるトラスト運動、またさまざまな自然保護団体が提携して「柿田川・東富士の湧水を守る連絡会」
による富士山への植樹活動など、水質保全はもちろんかつての湧水量に戻すための保全活動も積極的に
行って来た結果、やっと25年ほど前に今のような湧水群としての価値が認められたのだという。

運動を始めたころは、町や行政は全く見向きもせず、運動を中心にしてきた漆原さん達には、
とても冷たかったという。
柿田川が清流と取り戻し、マスコミなどに取り上げられるようになって、初めて行政に取り上げ
られるようになったのだという。

このような人たちの努力がなければ、娘の名前も違う名になっていたかもしれない。
本当に美しい清流、貴重な自然環境、将来の子ども達のためにも守っていかなければと、痛感した。